10月31日投稿「建築士の資格は必要か?」
カテゴリー
- 大規模修繕工事
― 大規模修繕設計に求められる“真の専門性”とは ―
新築設計と改修設計はまったく違う仕事
「設計」と聞くと、多くの方が思い浮かべるのは、新しい建物をゼロからつくる“新築設計”でしょう。
構造計算、法令調整、数百枚に及ぶ図面作成──それは確かに高度な建築技術を要します。
しかし、私たちが行う 「大規模修繕工事の設計」 は、まったく性質が異なります。
既に建物は建ち上がっており、その上で「どの部分を・どのように直すか」を検討する仕事です。
言い換えれば、**「既に完成している顔に、お化粧直しを施す」**ようなもの。
眉の形を整え、肌を整え、全体の印象を美しく保つ──
それが大規模修繕設計の本質です。
建築士の力が問われるのは、“判断力”の部分
「外壁のひび割れは補修が必要か?」
「防水層は再利用できるか、新設すべきか?」
「どの材料を使えば、10年後も安心か?」
こうした判断は、資格やマニュアルだけでは導けません。
現場を見抜く目、経験に裏打ちされた判断力、そして責任感。
これこそが、改修設計における建築士の真の役割です。
単なる“図面を描く人”ではなく、
“どこを直し、どこを残すかを決める専門家”。
その選択が、管理組合の資金と将来の安心を左右します。
改修設計で欠かせない「コストバランス」の視点
大規模修繕工事の設計業務は、単なる技術ではなく、経済と密接に結びついた仕事でもあります。
建物は今後も何十年と立ち続けていく。
その長い時間の中で、**「どこにお金をかけ、どこを温存するか」**というバランス感覚が非常に重要になります。
つまり、建築士としての知識を活かしながらも、
「お金をかけるべき部分」と「今回は見送り、次回に回す部分」を見極める。
この判断が、居住者の支出を抑え、マンション全体の資産価値を守ることにつながります。
修繕設計とは、見た目を整える作業ではなく、
**“将来の費用を最適化する知的デザイン”**なのです。
規模や資格の数よりも、“考え抜く力”
近年の公募選定では、「会社の規模」や「有資格者数」「実績件数」が重視されがちです。
しかし、本当に求められるのは数ではなく、質。
そして、建物と住民の生活を同時に見据える“バランス感覚”です。
LCMでは、規模に頼らず、現場に立ち、理事会と直接向き合いながら最適な修繕方針を導き出します。
それは、「建物を直すため」だけではなく、
**「人の暮らしを守るための設計」**を行うためです。
LCMでは
LCMは、建築士としての専門知識を土台にしながら、
コストバランスと将来の維持計画を両立させる改修設計を行っています。
私たちは、単に修繕を提案するだけでなく、
「今、何にお金をかけ、何を次に回すべきか」を管理組合と共に考えます。
資格の数や会社の規模ではなく、
“経験・誠実さ・判断力”で選ばれるコンサルタント。
それが、私たちLCMのあり方です。
実務に即した解決策をご提案いたします。
まずはお問合せください。
マンション管理組合の運営を多角的にサポートします。
他社の関与がある場合でも、セカンドオピニオンや外部管理者方式に対する監査支援が可能です。
従来通り、大規模修繕や給排水設備工事のコンサルティングにも対応しています。
受付時間平日10:00~16:00

